PIVOTを使ってクロス集計する
SQL ServerでExcelのピボットテーブルのようなクロス集計をするには、PIVOT関係演算子を使って集計することができます。
PIVOT関係演算子とは?
関係演算子 PIVOT および UNPIVOT を使用すると、テーブル値式を別のテーブルに変更できます。PIVOT 関係演算子は、テーブル値式の中のある列から一意の値を取得して出力側の複数の列に変換することで式を行列変換し、最終的な出力のそれ以外の列値に必要な集計を行います。UNPIVOT 関係演算子の機能は PIVOT 関係演算子の逆で、テーブル値式の複数の列を列値に行列変換します。

PIVOT と UNPIVOT の使用
ようするに行列変換をした形で集計データを出力してくれるので、 プログラムで行列を入れ替える必要がなく、簡単にクロス集計表を作ることができるようになります。
使い方
下記のような売上データがあるとします。
| 日付 | 商品 | 売上金額 |
|---|---|---|
| 10/01 | 鉛筆 | 100 |
| 10/01 | 消しゴム | 50 |
| 10/01 | 鉛筆 | 100 |
| 10/02 | 消しゴム | 50 |
| 10/02 | 消しゴム | 50 |
| 10/03 | 鉛筆 | 100 |
| 10/03 | 鉛筆 | 100 |
日別の商品売上金額を集計するには下記のクエリで集計できます。
SELECT 日付, 商品, SUM(売上金額) AS 計 FROM 売上データ GROUP BY 日付, 商品 ORDER BY 日付, 商品
| 日付 | 商品 | 計 |
|---|---|---|
| 10/01 | 鉛筆 | 200 |
| 10/01 | 消しゴム | 50 |
| 10/02 | 消しゴム | 100 |
| 10/03 | 鉛筆 | 200 |
日別売上を集計するだけなら単純なクエリで集計することができますが、上記の集計結果から、縦軸に商品、横軸に日付をもつ日別の売上推移を見せるには行列を入れ替えるなどデータを加工する必要があります。
PIVOTを使ったクエリを発行することで、データを加工する必要がなく簡単にクロス集計をすることができます。
SELECT T.商品
, ISNULL(T.[10/01], 0) AS [10/01]
, ISNULL(T.[10/02], 0) AS [10/02]
, ISNULL(T.[10/03], 0) AS [10/03]
FROM 売上データ
PIVOT(SUM(売上金額) FOR 日付 IN ([10/01], [10/02], [10/03])) T
| 商品 | 10/01 | 10/02 | 10/03 |
|---|---|---|---|
| 鉛筆 | 200 | 0 | 200 |
| 消しゴム | 50 | 100 | 0 |
